諸規定の制定

 現在、新設の法人さんから各種規程の作成依頼を頂いております。

 身近なところだと、就業規則、旅費規程、慶弔見舞金規定等がありますが、法人として必須の規程もあれば会社規模(従業員数、資本金)等によっても必要規程が変わってきます。

 定款と言って会社の憲法的な根幹をなすもののがありそれを補助し会社運営をルール化する上で各種規程は必要となりますが、前述の通り会社規模(従業員数、資本金)等によっても必要規程が変りますので、全法人必須の規程は別として自社にとってどの規程が必要なのかを検討し体系的に全体を俯瞰しながら規程を検討するのが良いかと思います。

 ずいぶんと昔の話ですが、勤務していた会社がIPOの準備を進めておりその責任者をしていた時、上場会社として必要な各種規程の整備を行いました。
 従来からある規程、新設しなければならない規程等が会社法・金融商品取引法等々の関連法令との整合性はもちろん、且つ各規程間の整合性を取りながら、また、実際に当該規定を施工した後を想定した社内での事前シュミレーション等々、常に確認が必要であり関連する各部署との連携も必要となります。

 こう言った類の者は、教科書通り作りすぎると管理する方は楽なのですが従業員の方に窮屈な思いをさせてしまい場合によっては生産性の低下も危惧されます、かといって緩めすぎたり形式だけ整えても機能しなければ無用の長物と化します。当社ではこれまで新設法人のゼロからの規程制定・既設法人の規程改定等をお受けしておりますがその際大事にしているのは、そこで働く方々がこれまでと比較してあまり負担感少なく取り組めてシンプルで分かりやすい、経営サイドにとっては従業員に対して説明責任を果たし従業員間の公平性が担保できる内容でありそれを法人さんと共に定着させていく(いわゆる落しこみ)事に注力しております。

 逆に言いますと、定着が難しそうなものはオススメしておりません。したがって法人さんのフェーズによって現状で経営サイドが考える内容の定着が難しいと思われる場合は3-5年等のスパンで1つの規程において例えば年1回改定する等の仕組みを作りステップアップ方式をお勧めする事もあります。